本日、東京都中小企業振興公社 秋葉原庁舎で行われた「
ライトノベル・フェスティバル」に行って来ました。

09:00 会場に到着。その頃にはまだ誰も並んでは居なく、スタッフが準備をしていました。
それから暫くして人がぽつぽつと現れ始め、09:45には受付から階段まで並ぶ人数に。
09:50 受付開始。カタログと入場確認のバッヂを貰い中へ。
建物は2階構造となっており、2階は同人誌即売会やラノベの座り読みコーナー、トランプなどで遊べるゲームコーナーが。
下は椅子が並べられた空間。プロジェクターに向かうように席が配置されていました。
10:30 オープニング。司会は凶華様のコスプレをした方でした。
注意事項などを述べてイベント説明。何事も起こらずイベントはスムーズにメイン企画へ。
11:00 企画1「ふさふさ?ぴくぴく? ~耳と尻尾はよくしゃべる~」ゲストである、狼と香辛料原作者の支倉凍砂さんが登場するや否や、客席から(おそらく十数人の)「
工場長~!!」のかけ声。
(※注:工場長とは支倉凍砂さんのあだ名)それに対し苦笑いを返した工場長、相変わらず髪がお長い。
そんな、最初からハイテンションで始まったトーク。
司会は堀田純司さんで、素晴らしい豁然で場内を盛り上げて行きました。
その対談で特筆すべきところを挙げます。
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(以下、敬称略 堀田さん=堀 支倉さん=支)
(※細かい会話部分は管理人の想像が入ってますが、会話内容についてはメモを元に忠実に書いていますのでご了承を)堀 「キャラ☆メルインタビューについての質問なんですが……支倉さんは耳と尻尾どっち?と聞かれたら、どう答えますか?」支 「もちろん尻尾ですね(笑」掘 「昔は耳で、それが現在は尻尾に移ったとか」支 「耳は、耳のバリエーションに差が無いですから。それと、横耳派です(笑」―どうやら支倉さんは横耳派のよう。
堀 「ホロというキャラクターについて、ご自身で生み出されたという事はやっぱり好みなのでしょうか?」支 「たまに好きだけど、大変な相手だなぁと思います(笑」―完全に"好きだから書いた"性格という訳ではなさそうです。
堀 「支倉さんは無類の"耳と尻尾"好きとお伺いしましたが…耳と尻尾好きになった原点は何でしょうか?」支 「甲竜伝説ヴィルガストですね」(※甲竜伝説ヴィルガスト 戦士・リュキア)支 「それが病気の始まりでした(笑」掘 「それはいくつくらいから?(笑」支 「小学2年生で惚れました(笑」(会場笑)
支 「アニメを観てても、ヒロインよりは"耳と尻尾が好きだ!"と彼女を観てましたね(笑」―以前ご自身のブログで語っていた"原点"、作品名が明らかには無かったものの、今日ようやくそれが判明しました。
堀 「アニメで猫耳と言えば……"ドラえもん"のドラミちゃんなどはどうでしょうか?(笑」支 「うーん…… さすがにロボットはちょっと(笑」堀 「ロボットはダメですか(笑」支 「無理です!(笑」―完全に無理だそうです。
堀 「萌え業界にも、様々なブームがありましたが…たとえば妹とかツンデレブームとか。そういうのには興味はありましたか?」支 「妹ブームとか、そういったブームには特に興味は無かったですね。」支 「あ、でもメイドは好きなのでそのブームにだけは興味がありました(笑」掘 「今まで耳キャラというのはあまり大々的とは言いませんでしょうか、地下に潜っていた属性という感じがするのですが」支 「確かに耳キャラは正統派では無い作品が多かったですね。耳キャラが登場しても、それはヒロインではなく脇役として登場するので、"こんなのメインのオマケじゃん!"と思ってたんです」支 「それで、"じゃあオレが書こう"と思った訳です(笑」―なるほど、ホロという獣耳のキャラクターが生まれた最大の理由は支倉さんの強い願望だったんですね。
堀 「獣耳キャラをヒロインにした理由は、獣耳キャラクターが人気だと思ったからでしょうか?」支 「狙ってはいないですね。獣耳は"好きだから書いた"というのがほとんどです」堀 「でも狼と香辛料の作中ではホロが狼(狼耳)である必然性がありますね」支 「実は必然性はこじつけなんです(笑」―獣耳キャラを最初に書いて、後からそれに対する必然性を考え付いたとか。
堀 「狼と香辛料作中でホロが変身するシーンがありますが…」支 「作品中、ホロの耳と尻尾は好きで付けていたので、審査員に"このキャラクターが獣耳尻尾である必然性はあるのか"と聞かれて、だから変身シーンを後から付けたんです(笑」―獣耳尻尾を付けたい という願望が先に原稿完成として表に出てきてしまったみたいです。
堀 「最近首輪を付けるなど、一種のペット、愛玩動物的な可愛さを表現する作品もありますが、"ペットのように可愛がりたい"という思いはありますか?」支 「それは特に無いかもしれませんが、"獣耳を付けると、普段はクールな面をしている人がとんでもない事をした時に、許される"と思うんです」堀 「それはどのように?」支 「キャラクターに獣耳を付けた場合、たとえば骨を見つけて走って行ってしまう(笑 とかバカな事をしても"まあ獣だから"で赦しちゃうじゃないですか(笑 そのギャップが萌えると思います」―支倉さんの萌えツボポイントはここかも。
堀 「ホロは感情表現として尻尾を動かしたりもしてますね」支 「あの、上っ面は怒っていても隠しきれない尻尾での嬉しさの表現とかが大好きです!(笑」―僕も大好きです。
堀 「エヴァンゲリオンの話になりますが、あの綾波レイの頭に付いてるものはどうでしょうか?」支 「これは(笑 うーん…無いですね(笑」支 「どちらかと言えばアスカ派ですから(笑」(会場笑)
堀 「そういえば"あんたバカ?"と"たわけ"は被ってますね(笑」―豆知識:支倉さんはアスカ派です。
(ここでプロジェクターで長毛種の猫の画像が映し出される)
堀 「ここで猫の画像を用意しましたが……これはどうですか?」支 「うーん、実は長毛種は好きじゃないんですよ」(と言った瞬間、写真はスフィンクス
※の画像へ)
支 「これは!(笑」(会場笑)
支 「ノーコメントで!(笑」―流石にスフィンクスは人を選ぶと思います…
堀 「最近、外国でも猫耳や猫キャラクターが出てきていますが、それについてはどうですか?」支 「あまり洋モノは好きじゃないのですが… 例えばミュージカルの"CATS"は、あれは無理ですね(笑」支 「例えば人魚はOKですが、魚人はダメです(笑」(会場爆笑)
―魚人を好きという人は居るのでしょうかw
堀 「最近になってまた流行ってきたのが"バニーガール"ですが、それはどう思いますか?」(ここでプロジェクターに
涼宮ハルヒのバニーガールの姿の画像が)
支 「これも(苦笑」堀 「無理ですか(笑」支 「バニーガールって、昔からのイメージで"セクシー系"じゃないですか。どちらかと言うと年齢が低い方がいいので、ピンと来ないですね」支 「やたらとセクシャルなのはピンと来ないんです。ちっちゃい子が好きなんで…」―支倉さんの凄い発言が飛び散ります。
堀 「いつ頃から小説を?」支 「14歳から小説を書いてました。 中二に相応しい作品を書いてましたよ(笑」(会場笑)
支 「漫画も描いていたのですが、あまり上手くならないので小説を書き始めたんです」堀 「好きだった漫画はありますか?」支 「"うしおととら"ですね。最後の臭い場面が好きでした(笑」堀 「雑誌は読んでいましたか?」支 「雑誌は読まなかったですね。YAIBAは読んでましたけど、それが何の雑誌に連載されているとかは気にしませんでしたね」堀 「狼と香辛料作中でホロが変身しますが、変身モノは好きですか?」支 「変身系は好きですね。でも変身ヒーローモノは好きじゃないんです。例えば……と、今は出てきませんね(汗」堀 「先ほど14歳から小説を書いていたとおっしゃっていましたが、最初の頃はどのような作品を?」支 「14歳から22歳まで書いてて、内容は未来とかファンタジー(SF)モノが多かったですね」堀 「小説を書くのを止めようと思った事ってありますか?」支 「"やめちゃおう"と考えた事もありました。バイトも2日で止めましたし(笑」堀 「その時の自分の作品を誰かに読ませたりはしてないのですか?」支 「しなかったです。だって自分の作品を見せたら相手の作品も読まなければいけないじゃないですか(笑 それがおっくうだったので、自分の作品は読んだりしてもらいませんでしたね」堀 「では、他の方の作品は読まれなかったと」支 「あまり読まなかったですね。アニメとかと同じく、時間が取られる思いがあっておっくうでしたから、他の人の作品はあまり」堀 「狼と香辛料と言えばキャラクター性の強いホロが魅力的ですが、普段小説を書く際はキャラクターと世界観、どちらを先に書きますか?」支 「同時に書きますね。どちらかを先に考えるという事は無いです」支 「キャラクターも世界観も同時に書くからこそ、そのキャラクターが映えるのだと思います」堀 「では世界観を最初に細かく決める事もないと」支 「そうですね、世界観を細かく決めるとあとあと矛盾が出てくる場合もありますから。"自分の手の届く範囲で世界観を説明する"ということをコンセプトにしています。例えば酒場とか町民とかは描写しますが、そこの町がどのような政治でとは書きません」堀 「独特の世界観を作り為に資料等を読まれたと聞きましたが」支 「資料はなるべく学術書を読んでいました。はじめからファンタジーの資料を読むとそこに捉われてしまうので、あくまで学術的な資料でのファンタジーを作り出す事を目標としていました」堀 「アニメ化が決まってどう思われましたか?」支 「最初に聞いたのが忘年会の時だったんですよ。その時担当さんが酔っ払っていてべろんべろんになりながら"アニメ化するかもよ~"と言ってきたので、最初は信じてなかったんです(笑」堀 「実際アニメにはなりたいと思っていましたか?」支 「ライトノベルの最終到達地点のひとつがアニメ化じゃないですか。だから"なったらいいな"とは思っていました」堀 「放送が始まってどう思われましたか?」支 「実は、実感がわいたのは放送が始まった後なんです」支 「初見は恥ずかしくて見られなかったので(笑」堀 「アニメの反応は気になりました?」支 「アニメは自分の手を離れた作品だと思っているので、それほどは気にしてませんでした」堀 「では、ファンの人達からの声のひとつで……"逆撫で"についてはどう思われますか?(笑」(※逆撫で : アニメのホロが時折見せる尻尾を撫でる行為の中で、毛の向きの逆方向に撫でる場面が何回かある)支 「細かい事は言いませんでした(笑」
支 「でも、監督の方も耳と尻尾については気になってたみたいで頑張ってくれていました」堀 「秋葉原に4日~6日までオープンした狼と香辛料Cafeについてはどう思われますか?」支 「嬉しかったです(笑」(ここでプロジェクターを使って狼と香辛料Cafeのレポートを放映)
司会者さん(以下、司)
司 「この宿屋の食事ですが、香辛料バリバリですからね!」
司 「あと、ホロのコスプレの人に"尻尾はついてますか?"と聞いた勇者もいました(笑」(レポート終了)
支 「あのコスプレ衣装は発注した物らしいのですが、原作者として意見を聞かれた際には"デザインとかはどうでもいいよ"と言いました」堀 「それは本心でですか?それとも本当は何か希望があったのでは……」支 「本当にどうでもいいと思っていたので(笑 でもブーツの装飾等に関しては忠実にし過ぎると経費が跳ね上がるからやめてほしいと言われました(笑」堀 「出来上がった衣装はどうですか?」支 「大変出来のいいコスプレでしたね。あとCafeにも行ったんですけど、料理も美味く頂けました」堀 「支倉さんは昔にオンラインゲームをやっていたと聞いたのですが」支 「RO…ですね、やっていました(笑 あのゲームはやはりオンラインゲームなので、市場経済がきちんと成り立ってるところが面白かったです。なのでハマりましたね」堀 「経済ですか」支 「誰が何を言わなくても勝手に相場が出来上がっていたり、そういうところに興味を引かれたので転売などしてました(笑」堀 「やっぱりオンラインゲームですから、他人と繋がる事も興味がありましたか?」支 「MMOなので他のプレイヤーとのやり取りも面白かったですね」堀 「ちなみに長い時はどのくらいプレイされてましたか?」支 「うーん……1日に18時間やってました(笑」(会場笑)
堀 「それは大丈夫なんですか(笑」支 「レアアイテムをゲットした夢を見るんです。そして飛び起きて、"あれ!?ないっ!"と思う事もしばしば(笑」―支倉さん、いい廃人っぷりです。
堀 「支倉さんは狼と香辛料を描かれてる時に、二人を見ててどう思われますか?」支 「もうイライラしますね(笑 "お前ら楽しそうだな!"と思って時折書くのをやめます(笑」堀 「でも発展はないんですよね(笑」支 「そうですね(笑 でも自分でも"お前ら何でキスしないんだ!"とか思ってます(笑 "ここまで来て何も無いのはおかしいだろ!"と(笑 でも書くと物語が終わってしまいますので(笑」堀 「終わっちゃいますね(笑」支 「一巻の途中で終わります(笑 まあそこらへんは大人の事情ってやつで…」堀 「物語の視点は三人称視点で書いてますよね」支 「視点はなるべく客観だけど、半ロレンス視点になっちゃってると思います。自分とは切り離してるつもりだけど、果たしてどこまで切り離せてるか心配で(笑」堀 「でもロレンスは甲斐性無しですよね(笑」支 「ロレンスの主導権のなさは酷いけど、その方が盛り上がるから(笑」堀 「ホロは年上のお姉さんという感じがしますが、これには理由が?」支 「年下より年上の方が書きやすいんですよ。年下の考えは全く分かりませんが、年上になるとある程度大人じゃないですか?そうなると大人の対応っていうか、少し頭が良いように見えるので書きやすいんです」堀 「"少年と白い花"のような関係では長続きは出来ないと」支 「そうですね、あの短編でも辛かったのであの視点では長編は無理ですね(笑」堀 「3巻のアマティー…じゃなくって、アマーティは登場が少ないですが…パっと出てパっと居なくなるタイプですが、それでも今人気が高いじゃないですか(笑」支 「たまに出てくるからこそ際立つキャラってのが居ると思います。それがアマーティかと。あのアマーティをきちんと書いたら面白さがなくなりそうだと思いました」堀 「それにしても彼の扱いはちょっとかわいそうでしたね」支 「原稿を書いている時はそれほど思わなかったのですが、完成して見たらけっこう悲惨ですね(笑 でも、"商人は勢いだけじゃだめ"という事も言いたかったのかも」堀 「と、ここで質問ですが、支倉さんは読者層はどんな人が多いと思われますか?(笑」支 「これ言ったら地雷になるかもだけど(笑笑 イメージとして、"ホロに意地悪されて喜ぶ人"が多いんじゃないかなと思う(笑笑」(会場爆笑)
堀 「それでは今後についての質問です。次回作は何か考えてますか?」支 「世界が滅亡気味な白髪の美少女の物語(笑笑」(会場笑)
掘 「それは難しいですね(笑」支 「でも、次回作を作る前から担当に"SFはヤメテ"と言われてるんですよ(笑笑」支 「それに対して"攻殻機動隊とかあるじゃないですか"と言ったら"出来るの?"って言われて素直に"スミマセン"って謝りましたよ(笑」堀 「そろそろ終盤に近づきつつある狼と香辛料ですが、終わりはどのくらいか目安はありますか?」支 「あと、5……巻くらいかなぁ……」掘 「終わり方はそれぞれあると思いますが、ハッピーエンドでしょうか……?」支 「ハッピーエンド至上主義だからハッピーエンドになると思いますよ(笑」掘 「安心しました(笑」堀 「次回作に対する目標は?」支 「その作品を読んだら"支倉凍砂が書いたな"と分かる作品がいいな」堀 「今日はどうもありがとうございました」支 「ありがとうございました」 --- --- 対談は12時に終了。
12:15 ビンゴ大会狼と香辛料のキーワードを使って
豪華粗品(公式サイトより)を当てるゲーム大会。

こういった紙に裏の単語を書いて、ビンゴで景品を当てるというゲームですが、
大会特殊ルールで2ラインビンゴ制だったので会場は大いに盛り上がりました。
そのあとはテーマ別の雑談会的な物があり、その時間帯を利用してレイヤーさんに写真をお願いしてきました。
(※掲載の許可は頂いてます)

左から、ノーラ・ホロ・猫耳メイド・凶華 のコスプレイヤーの方々。撮影ご協力ありがとうございました。
その後企画3「
ライトノベル天気予報」が終わった後に
支倉凍砂さんのサイン本プレゼント抽選があり、それを最後にしてイベントは終了しました。
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